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黒澤 誠; 大内 正市*; 阿部 治郎; 岡根 章五; 薄井 洸
JAERI-Tech 2002-036, 24 Pages, 2002/03
大洗研究所燃料研究棟では、廃棄物中におけるプルトニウムの計量のために、パッシブ線測定法を採用してきた。近年、ネプツニウムを使用した研究の進展により、プルトニウムとネプツニウムが混在する廃棄物が発生するようになり、パッシブ線測定法では、Puから放出される線とNpの娘核種であるPaから放出される線のエネルギーが近似するために、プルトニウムの計量に困難を生じ、計量方法についての検討が必要となった。本試験では、廃棄物非破壊計量試験装置を使用した場合の混在核種による複合スペクトルについて、差引法及び分割法の解析方法を用いてプルトニウムの比較計量を行った。その結果、差引法では廃棄物中のプルトニウム量が100mg以上の場合、約1015%の誤差となり、また、10mg以下でかつ、プルトニウムとネプツニウムの混在比が1以下の場合、約50%以上の誤差になることがわかった。一方、分割法では100mg以上の場合、約数%15%の誤差となり、また、10mg以下の場合、混在比の変化にかかわらず、約3050%の誤差になることがわかった。以上のことから、アルファ廃棄物中のプルトニウムの計量には、分割法が優れていることがわかり、実廃棄物について応用している。
矢幡 胤昭
電気協会雑誌, (731), p.13 - 19, 1984/00
Pu取扱い施設から発生する有機性廃棄物にはエポキシ樹脂で固定したPu粉末X線回折試料、ベークライト樹脂に埋込んだ金相試験試料、Pu精製等に使用したイオン交換樹脂などの固体廃棄物、Puをふくむペレットを研磨、切断に用いた油、真空ポンプ油等のPuに汚染した液体廃棄物がある。これらの有機性廃棄物はグローブボックス内で焼却し、その残査からPuを酸化物として回収できた。有機物の焼却では、一般に、ススやタール類が発生するが、これらの成分は質量分析計により、炭水水素と遊離炭素、CO,CO等の混合物であることを明らかにした。また、これらの物質は酸化銅触媒を用いることにより完全燃焼させ、HEPAフィルターの目詰まりを防止することができた。更に、油の焼却試験を行い、酸化銅触媒が完全燃焼に有効であることを見出した。有機性廃棄物の焼却技術の1例を紹介した。